REIKOの紹介文
今回は春にふさわしい若芽とでも言いましょうか!この春、いよいよ学生時代に別れを告げ4月から社会人としてスタートする、20歳の駒田さんをご紹介させていただきます。高齢者人口が増大する一方の現代、「介護士」という仕事を選んだ駒田さん。痴呆症で寝たきりのご自分のお祖母さんや、ご病気で介護を必要としたお父さんの存在が大きかったのでしょう。その仕事をあえて選んだ駒田さんは卒業を控えたこの時期だからこそ、今の思いを書いて下さいました。みなさんはどう思われますか?



VOL.3 就職するにあたって(2004 3.10)

この四月から勤め始めるなんて、今はまだ信じられません。就職活動もしたと言えるほどのものではなかったので、すんなり決まって『これで良いのかな?』と色々考えた時期もありました。今は、新しい環境に対する不安と早く仕事に慣れたいという気持ちで一杯です。まだ知らないことも沢山あるので、そんな私がもう社会に出てしまっていいのか、よくわからないのです。しかし、社会に出て身につけられる事はきっと多いはずです。なので頑張るしかないと思っています。自分がやりたかった仕事を自分で見つけて決める事ができたのは、すごく良かったです。それと同時に「介護」という仕事を薦めてくれた父と母には本当に感謝したいと思っています。

「介護」は思っているより難しい仕事です。短大二年間で学んだ知識が全て頭に入っているとは言えないし、即、社会に実践できるか見当もつかないし、しっかり勉強していかなきゃいけないと思っています。この二年間、介護実習を通してたくさんの高齢者の方々と接しました。実習に行った時にとても不安に感じたのが、自分の体力面についてでした。身体の小さい方でも全体重を支えるにはかなりの力が必要でした。その時は職員さんもいて何とかなりましたが、これからは一人でやっていかなければなりません。そして、一番辛いと感じたのはコミュニケーションがとれなかった時です。私の祖母は痴呆症で今は寝たきりの生活を送っていますが、自分が伝えたい事を言えないのはとても辛いと思います。そしてその事を私も分かってあげられないのが、余計辛いのです。

「介護」という仕事を選んだ理由には両親に薦められた以外にやはり、祖母の存在が一番大きかったと思います。介護は決して辛く悲しいものではないと思うのです。その捉え方が大事だと私は思います。最初は「ありがとう…」と言う言葉がとても嬉しく、その言葉を励みに続けているのだなあと思っていましたが、今は自分がまず楽しんで納得して、それでいて利用者さんに必要とされるのが一番幸せだと思います。祖母も父も、介護を必要としてヘルパーさんや訪問看護婦さんには随分お世話になりました。その中で勉強になった事が、介護という仕事につきたいと思うきっかけになったのだと思います。自己中心的な介護ではなくて、ちゃんと気持ちのわかってあげられる暖かい介護者になりたいです。

短大生活は本当にあっという間でした。楽しい思い出はこれだ!っていうものはあまりないのですが・・少ないながらも本当に良い友達ができたので、これはすごく喜ばしいことです。短大で初めて会ったのに気を使わず何でも気軽に話せて楽しめる、私にとって貴重な友達です。学校は好きではなくて、単位もぎりぎりでしたが、二年になってからは、自分で言うのもなんですが頑張ってきました。短大に入学して色々ありましたが、やはり支えてくれたのは家族と友達なんだなと改めて思います。常に感謝、感謝です。
卒業と聞くと寂しくなり、就職と聞くと不安になり…。でも今は色々な事をじっくり考えることができます。卒業まであともう少し、自分なりにちゃんと目標を立てて、一日一日充実した日々を送りたいと思っています。

駒田 蒔 (2004 3.10)

駒田 蒔プロフィール/誕生日:1983年12月6日 血液型:O型 好きな事:映画鑑賞、読書、寝る事


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